2026

テーマ


第10回 エネルギー心理学カンファレンス

「身体を安全な基地に」

2026年8月22-23日

“身体を安全な基地に” ワークショップ

事例検討・臨床「引き出し」シェア会

会場:東京未来大学

タイムテーブル

〈DAY 1〉8月22日(土)

12時30分 受付

Time tableProgramsPresenters
13時〜17時
「身体を安全な基地に」
ワークショップ

五十嵐郁代

17時45分 懇親会

〈DAY 2〉8月23日(日)

9時30分 一般社団法人日本TFT協会 総会

Time tableProgramsPresenters
10時〜17時大会長基調講演
「科学は身体性の時代へ ―AI時代における身体志向心理療法の意味」

事例検討・臨床「引き出し」シェア会
大会長:藤本昌樹

司会:佐藤克彦

※2日間の参加で臨床心理士の資格ポイントを申請します。

〈DAY 1 〉心理支援のワークショップ

身体を「安全な基地」に
〜優しいセルフレギュレーション(自己調整)

五十嵐郁代

複雑性PTSDの有効な治療モデルとして「STAIR-NARRATIVE」が知られていますが、そのスキル訓練に含まれる呼吸法や漸進的筋弛緩法において、導入の困難さに直面する事例は少なくありません。

重篤なトラウマを抱えるクライエントの中には、身体への意識化に伴う過覚醒や解離、あるいは「脱力」への恐怖心から、標準的なリラクセーション技法が逆効果となる、あるいは自己制御の不能感(Loss of Control)を強めてしまうケースが散見されます。

本講座では、これらの課題を克服し、CBT(認知行動療法)やTFT(思考場療法)等の諸技法をより安全かつ効果的に機能させるための「心理教育」と「身体的ワーク」を提案します。今回はイントロダクションとして、プログラム前半の1と2、後半の1をご紹介し、特定の技法に習熟していない支援者の方でも動きを体験していただけます。また、臨床で導入しやすいように、座位を中心に立位もいれて実践可能な動きをご紹介します。


【プログラム構成】

前半:身体的アプローチにおける機序と臨床的配慮

身体への介入を開始する際の留意事項と、生理学的な視点に基づく準備状態の構築について概説します。

  1. 身体構造の再認識とアウェアネス:身体の構造的把握、正中線(軸)の意識化、自己調整の基盤となる気づき。
  2. 発達的視点による身体の再統合:原始反射等の発達的アプローチを用いた、安心感の土台作り。
  3. 生体エネルギーの視覚化・言語化:臨床における微細なエネルギー感覚の活用と、その力動的理解。
  4. 呼吸への抵抗感に対する介入:呼吸困難感や抵抗を示す事例への非侵襲的なアプローチ。

後半:TFT・ブレインジムを応用した自己調整スキルの獲得

TFTやブレインジムの理論を援用し、身体と情動を多角的に調整する技法を習得します。

  1. 心身相関の理論的背景:情動と身体反応の双方向性に関する理解。
  2. ネガティブなストレス反応への自己調整(Ⅰ):急性のストレス反応に対する即時的な介入法。
  3. ネガティブなストレス反応への自己調整(Ⅱ):持続的なストレス耐性領域(Window of Tolerance)の拡大。
  4. 目標指向的な身体状態の創出:治療的目標の達成を阻害する身体的固着の解除と、リソースの活性化。

※会場に参加された方には、アーカイブ視聴がついています。

プロフィール:五十嵐郁代

広島大学医学部薬学科卒業 薬剤師・精神保健福祉士・公認心理師などを取得。

 広島市島神経科内科クリニック、山形市ヒッポメンタルクリニックに勤務。精神科診療所において、女性のトラウマティック・ストレスに取り組む機会が多かったため、非言語療法として身体を活用する技法を学んできた。

 TFTトレーナー、ブレインジムインストラクター。EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)パート2修了、吉川流臨床動作法、ハラルド・リズミックムーブメントなども学んだ。

 現在は、つくば市むずれひっぽ相談室で、オンライン面接や訪問面接を行ったり、複雑性PTSDなどの生きづらさを抱えた人のために身体技法の基礎をまとめた「身体を安全な基地に」という講座を開いている。

〈DAY 2〉事例検討・臨床「引き出し」シェア会

基調講演「科学は身体性の時代へ ―AI時代における身体志向心理療法の意味」


大会長:藤本昌樹(東京未来大学教授・シーディングリソース代表)

AIが急速に進歩し、人型ロボットも実社会に登場したいま、「身体を持つこと」は人間だけの強みとは言えなくなりました。それでもAIに代われないものがあるとすれば、それは何でしょうか。知性が身体と環境の関わりのなかで育つこと、理性と感情の揺らぎが創造を生むこと、そして生と死を抱えて生きるのが人間であること。頭では安全とわかっていても、からだが危険に身構えてしまう——トラウマをそう捉え直し、BCT(ボディコネクトセラピー)やTFT(思考場療法)をはじめとする身体志向心理療法が、からだから心に働きかける意味を、AI時代にあらためて考えます。

藤本昌樹(ふじもと・まさき) プロフィール:
東京未来大学こども心理学部教授。心理臨床センター長。臨床心理学、発達心理学、トラウマ支援、発達支援、身体志向心理療法を専門とする。一般社団法人日本TFT協会理事、Body Connect Therapy(BCT)を創始。トラウマ支援の先駆者としてEMDRやTFTに早くから取り組み、ロジャー・キャラハン博士に師事した。著書に『生きづらさの正体は、からだがしっている』『心の傷を消す音楽CDブック』『毒親の呪いを解く音楽CDブック』『新しい発達障害学入門』など多数。

事例検討・臨床「引き出し」シェア会

司会:佐藤克彦(精神科医・日本TFT協会会長)

一つの事例を囲み、心理、精神医療、家族システムなど、多様な背景を持つ臨床家たちが集います。 医療、私設、福祉、教育――。フィールドが違えば、見える景色も、持てる「引き出し」もさまざまです。

「自分なら、どの引き出しを開けるか?」

TFT、SE(ソマティックエクスペリエンシング)、BCT(ボディコネクトセラピー)、ブレインジム、キネシオロジーなど、技法や職域の枠を超えて多角的にシェアし合い、一人ではたどり着けない支援の可能性を、共に広げてみませんか。

臨床家のみなさん〈順不同〉:五十嵐郁代(心理)、片岡修雪(心理)、河岸由里子(心理)、種倉直道(医師)、藤本昌樹(心理)、森川綾女(心理)、吉田万理恵(児童心理) 他

テーマ①:マインド・ボディの導入

言語が中心の臨床にどのようにボディワークやエクササイズを導入するか?

テーマ②:ストレス源がある状態でのストレスケア

〜環境調整に限界がある場合の有効な支援とは〜

【事例】復職過程の適応障害(TFT、キネシオロジー)
完璧主義と上司の厳しい指導により適応障害を発症し休職した男性社員。復職後、原因となった上司が再び直属となり、指示を受けるだけで極度に緊張しフリーズしてしまう状態に陥ったケース。

テーマ③:発達支援

〜トラウマと発達障害の特性を分けないアプローチとブレインジムが使いやすい理由〜

【事例】パフォーマンスがアップした発達障害の例(ブレインジム、TFT)
ASDとADHDを併発する男性のケース。特性に合わない業務によるミスで退職し、薬の効果も限定的。再就職への努力にも限界を感じ、将来を悲観して投げやりになっていた状態からの改善例。

テーマ④:福祉相談でのメンタルケア

〜ソーシャルワーカーなど、身近な支援の中でできるケア〜

【事例】妄想のある統合失調症の改善例(TFTヴィジュアルフォーカス)
主治医に相談しても同じ返答しか得られず、カウンセリングも費用の問題で利用できないため、相談自体を諦めていたクライエントにTFTを活用したケース。

テーマ⑤:対人関係とトラウマ

【事例】夫の不貞によるトラウマ(TFT、ブレインジム)
昨年の発表事例の続き。夫の20年前の不貞により不眠、フラッシュバック、希死念慮等の症状を呈した女性は、現家族からのトラウマもあり、トラウマワークをしながら、関係性の改善やリソースを広げて成長していった。

テーマ⑥:反芻思考改善の試み

〜デフォルトモードネットワークの過活動という視点からの新しいアプローチ〜

【事例】反芻思考への介入(TFT、キネシオロジー、森田療法、言語的価値低減法など)
精神症状(うつ、不安、不眠など)の発現や長期化に深く関わる「デフォルトモードネットワーク(DMN)の過活動」と、それに伴う「反芻思考」へのアプローチを事例を通して紹介。

発表演題募集

発表は一人15〜20分+質疑応答5〜10分+臨床アイデアのシェア10〜15分くらいになります。臨床報告、アドバイスが欲しいことなど、TFT単独のケースまたはその他のアプローチの組み合わせも含みます。演者はTFT協会員でなくてもエントリーが可能です。(募集は6月30まで) 
※発表者は2日目の参加がご招待となります。

お申込み


▼8月17日までのお申込み&お振込み
・4,400円(TFT会員)
・5,500円(一般)

当日参加も受け付けますが、資料の準備ができなくなる場合がありますので、事前にお申込み&お振込みをお願いいたします。

アクセス

東京未来大学 (東武スカイツリーライン 堀切駅)  講義棟A 208

東京都足立区千住曙町34-12